はじめに:仕上げ磨きを嫌がるのは“よくあること”です

「毎晩の仕上げ磨きが大変・・・」
「泣く・暴れる・口を開けてくれない・・・」
多くのご家族で起きている、とてもよくあるお悩みです。
新美歯科には 年間延べ1万人の子どもたちが来院しており、
その中で最も多い相談のひとつが、この“仕上げ磨きの困りごと”です。
また、当院では 年間 1000 症例の小児矯正 を行っていることもあり、
歯並びだけではなく 口呼吸・舌のクセ・噛み合わせ・お口の発達 まで含めた総合的な視点で、
仕上げ磨きを嫌がる原因を分析することができます。
嫌がる理由は必ずあります。
そして多くの場合、ちょっとした工夫で劇的に改善します。
この記事では、
- 子どもが仕上げ磨きを嫌がる本当の理由
- 今日からできるかんたんな対処法
- 歯科医院でできるサポート
をわかりやすくご紹介します。
子どもが仕上げ磨きを嫌がる5つの理由
1. お口の中を触れられると不快・くすぐったい
小さな子どもにとって、口の中はとても敏感な場所です。
大人が思っている以上に 違和感・くすぐったさ・息苦しさ を感じています。
2. 仰向けの姿勢が怖い・不安
寝転ぶと視界が天井だけになり、
「何をされるかわからない」という不安が生まれます。
息がしにくく感じて嫌がる子も多いです。
3. 過去に“痛かった経験”がある
- 唇を引っ張られた
- 頬を強く押さえられた
- 歯ブラシが歯ぐきに当たって痛かった
たった1回の記憶が、
「仕上げ磨き=痛い」
と結びつき、強い拒否につながることがあります。
4. 歯ブラシが子どもに合っていない
毛が硬い、ヘッドが大きい、柄が太くて気になるなど、
実は“道具選び”が原因のこともよくあります。
5. 遊びたい・眠いなど、気持ちの問題
特に1〜4歳に多い理由です。
楽しい遊び・動画・お風呂など、魅力的なものが多い時間帯はなかなか難しいものです。
今日からできる!仕上げ磨きをラクにする3つのコツ
① 体勢を変えるだけで嫌がりが減る
最もおすすめなのは
「親の膝に頭をのせる姿勢」
です。

- 顔が安定する
- 安心感がある
- 視界が保たれる
その結果、嫌がりが減るケースがとても多いです。
壁や天井にシールを貼り、
「今日はどのシールが見えるかな?」
と声かけをするのも効果的です。
② 子どもに“選ばせる”とスムーズになる
選択肢を渡されると、自分で決めたことは受け入れやすくなります。
- 歯ブラシは2つ見せて「どっちがいい?」
- 歯磨き粉の味を選ばせる
- 「10秒だけがんばれる?」と短い目標にする
主体性が生まれると嫌がりが激減 します。
③ 完璧を求めず、短時間で“成功体験”をつくる
最初から全部を磨く必要はありません。
- 前歯だけ
- 奥歯だけ
- 10秒だけ
など、小さい成功を積み重ねると
「仕上げ磨き=褒めてもらえる楽しい時間」
に変わっていきます。
それでも嫌がる場合は“本当の理由”を確認しましょう
以下のようなサインがある場合、
仕上げ磨きを嫌がるのは 当然の理由 があります。
- 歯ぐきが赤い・腫れている
- むし歯が痛い
- 舌の動きが悪い
- 口が閉じにくい(口呼吸)
- 歯ブラシが強く当たっている
子どもは痛みをうまく伝えられないため、
気になる様子があれば早めの受診をおすすめします。
新美歯科が仕上げ磨きをサポートできる理由
● 年間延べ1万人が来院する小児診療の豊富な経験
多くの年齢・性格・発達段階のお子さまを診ているため、
その子に合わせた「嫌がりにくい磨き方」を提案できます。
● 年間1000症例の小児矯正で得た“お口の発達”の知見
仕上げ磨きの問題は、
単に磨き方だけでなく、
- 舌のクセ
- 噛み合わせ
- 呼吸の仕方
- 顎の成長
- 姿勢の問題
が関係していることが多くあります。
矯正専門の視点から、根本原因を探り改善するサポートができます。
● お口の機能トレーニング(MFT)や予防矯正も提案可能
プレオルソなどの予防矯正は、
- 口が閉じやすくなる
- 舌の位置が改善する
- 呼吸が楽になる
といった効果があり、
仕上げ磨きのストレス軽減にもつながる ことがあります。
まとめ:仕上げ磨きは“できる範囲でOK”。無理をしないことが一番大切
仕上げ磨きは、
完璧よりも、続けられることが大切 です。
嫌がる理由を理解して、
今日からできる小さな工夫を試すだけで、
親子のストレスは大きく減ります。
悩んだときは、どうぞ気軽にご相談ください。
藤井寺の新美歯科が、あなたのお子さまに合った方法を一緒に見つけます。
文責:新美歯科 理事長
歯科医師 新美 晴也

経歴はこちら⇨